恋愛奮闘記



「ふーん…あ、それより矢野!例の小金井さんの後の担当の人見た?」

「ああ、挨拶に来てましたね。ちょうどその時カットしててちゃんと見れてないんですよ」

「もう、すっごいイケメンだから!次もし来たらじっくり見て!お願い!」



店長から聞いた話だと次の担当の人はかなり若いと聞いた。私と同じぐらいかもしれない。真面目そうで礼儀も正しく、好青年だと言っていた。



「お願いって…そんなにイケメンなんですか」

空になったグラスをカウンターに置き、二杯目のサングリアを飲む。

「もう、極上!若いってのがまた堪んない!しかもオシャレなのよね」

「へえー」

橘さん…今日ペース早いな。ひょっとしてもう酔ってるんじゃ…?

「あ、矢野興味なさそう。あんたほんと男に興味ないよねもったいない」



興味ないっていうか先日彼氏が出来たばっかりなんですけど!と言いそうになるのを堪える。また冷やかされるのが目に見えてるからだ。



< 156 / 200 >

この作品をシェア

pagetop