【完結】ホイクメン!
「信明先輩っ・・・!!」




「ん・・・?

あ・・・、えっと・・・。」




名前すら覚えられていない。


そんな反応をされると、自ら名前を口にする方が惨めに感じてしまう。




「それ、君が作ったの?」




「はい・・・。」




「美味そ~っ!!俺にも1つ食わせて?」




「・・・どうぞ。」




この日のメニューはケーク・サレ。


甘いお菓子じゃない、塩気の利いたパウンドケーキ。




堪えた涙が憑依したかのように、見た目はケーキでも味はしょっぱい。




時々しか話し掛けられない、名前もなかなか覚えてもらえないこの状況。




それでも私は精一杯恋をしてきた。


ずっと片思いでも、いつか距離が近付く事を願って思い続けていたんだ。
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