【完結】ホイクメン!
「優香が同じ高校に入学してきて、調理部に入った事までは知っていた。

だけど同級生に食い物を強請りに行く時に姿を見るだけで、なかなか話し掛けられなかった事を今では不甲斐なく思うよ。

だからいつの日か優香から話し掛けてくれるようになって、本当はすごく嬉しかったんだ・・・。」




名前の知らない思い人。


信明は高校在学中、一目惚れした私への思いをずっとひた隠しにしてきた。


それ故に私の名前を知る機会はなく、ただ調理室の外から私の姿を見つめているだけで・・・。




「それに俺、優香が話し掛けてくれるようになってからは葵がいたし・・・。

好きな子と近付けるようになったからといって、葵との関係を元に戻す訳にはいかなかったからさ。

あの頃の俺はガキだったけど、ガキなりにちゃんと恋愛しようと思ってたんだよ。」
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