海底の王国〈封印編〉
「え?読んでますよ?私…」

「す・すごいです!さすが館長…」

フレイルは感心して、レーンを見た。

「あ、思い出しました…最下層のA8に所蔵されている、古代書です」

「フィル、王印持って来い!館長、貸し出しだ、持って来てくれ」

イースが、テキパキと指示を出した。

「はい、持ち出し禁止の、本の貸し出しですね…」

フレイルとレーンは、素早く行動に移った。




「…という訳で、もしかして、この本ですかね〜?シアン殿…」

ルドは、玉座の間に本を持って戻って来るとたずねた。

「はい、この本です!えっと〜確か、封印解除の方法が…あ、ありました〜」

「もう少しおどろけ…はぁ…どうしてこう、封印に特化した一族は緊張感がないんだ…」

「すみません…」

フレイルはイースににらまれると、大人しく謝った。

「…これは…」

「どうした、ルド」

テーブルに本を置いて、開いたページに目を通していると、ルドが呟いた。
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