海底の王国〈封印編〉
「そうですね…ロイズ、大丈夫ですか?」

フレイルが、心配そうにたずねた。

「…死ぬ気で、がんばります…」

「作戦会議終了だな…」

イースのこの言葉で、作戦開始となった。



「じゃあ、行きますよ、ノイエ、ロイズ…」

「はい、陛下」

フレイルが声をかけると、ノイエとロイズはうなずいた。

「本当にすみません…姫の事、よろしくお願いします…」

シアンの肩に乗ったラギが、そう言うと頭を下げた。

「我々一族の、しりぬぐいをさせてしまって、すみません…失敗しても恨みませんから…」

「お前が、それを言うか?」

シアンの言葉にイースが突っ込むと、笑いが起こった。

「ふふふ…行って来ます。特訓の成果をお見せしますよ」

フレイルはセーユをかかげると、結界の中に一歩足をふみ入れた。

護衛のスカルが、自分では結界を張れないフレイルの代わりに結界を張ると、後を付いて行く…

ノイエは自分で結界を張り、ロイズは魔法騎士の一人に頼むと、結界の中へと入って行った。
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