気がつけばいつも、キミだけを。
もう切っちゃおうか。
ごめん、間違えた!とか言って。
そんなことが頭を過ぎるかする勇気もない。
覚悟、決めるしかない。
『全部俺が悪いんだけど、お前のこと好きすぎて部活中見ちゃうんだよ。
ベンチ入りたいけど、集中できなくて。
だから……』
分かってる。
私は次の言葉をもう知っている。
最後くらい良い彼女になりたい。
理解ある彼女だって。
『……別れてください』
「わかったいいよ」
少し食い気味に私は言った。