【完結】Re-love 〜二度目の恋はあなたと〜
第二章 つなぎとめたい想い

作戦




「なぁ、健一、ゴールデンウィークに何か予定ある?」 

 
朝から佳祐に話し掛けられている健一の頭の中は混乱していた。


―――昨日あんなことがあったのに、よく普通に話し掛けれるな。

どんな神経してるんや・・・。

しかもなんかやけに機嫌いいし。



「別に予定ないけど・・・」


意味不明な佳祐の言動に不信感を抱きながらも、健一は正直に答えていた。


「よかった〜。じゃあ、一緒に遊園地行かへん?」


―――はぁ?なんで男二人で遊園地行かなあかんねん。


不信感たっぷりの顔で見ていたので、佳祐は先を続けた。



「俺さ、岡崎ちゃんを誘おうと思ってるんやけど、二人だけやったら来てくれへんような気がするから・・・」



―――こいつ、本気なんか?


「はぁ?3人で行くんつもりか?」


「い、いや・・・美穂も誘おうと思ってる」


「ふぅん」


―――美穂って・・・江坂さんのことやんな・・・あの子、昨日あんなこと言ってたのに大丈夫なんか?



健一の頭の中は、昨日美穂に言われた


『杏子のこと、本気じゃないなら弄ぶのはやめて』


という言葉がぐるぐると回っていた。


「美穂は大丈夫やで」


「えっ?」


―――こいつ、俺の頭の中が見えてるんか?


「美穂には彼氏がいるから、健一には言い寄って来ないやろうから」


「・・・・・・」


―――見えてなかったんか。

それより、その彼氏と4人で行けよ。

俺は・・・佳祐とあいつがくっついてるのなんて見たくないし・・・。



「じゃ、時間とかはまた連絡するから!」


佳祐は健一の返事も聞かずに、立ち上がり、教室から出て行った。


―――なんやねん、あいつ!勝手に決めるなや!


健一は、佳祐を呼び止めることもできず、溜息をついていた。



―――なんで俺が、佳祐とあいつの間を取り持たなあかんねん。


「眞中くん、おはよ~」


佳祐が去ると、どこからともなく現れた女子に、健一のイライラは増すばかりだった。





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