秘密が始まっちゃいました。
「荒神さんって、手がヤバイくらいエロいの!」


は?手がエロいって?


「なに、あんたセクハラでもされた?おしり触られたとか」


「もー!そういうんじゃないの!手の形!
甲の骨ばった感じとか、指の長さとか節くれた具合とか、爪の形とか!すんごくエロく見えるの!」


私は今日頬っぺたをつつかれた指を思い出してみるが、あまり印象がない。
ははぁと気のない相槌をうつ。

瑠璃は熱弁を振るう。


「あの手であちこち触られるのを妄想するだけでたまんない。指で焦らされたら、それだけで気持ちよすぎて死んじゃいそう!」


「オイオイ、福谷に言い付けんぞ。あんたの嫁があんたの上司でエロ妄想してんぞーって」


「あ、ウソウソ。私、健ちゃんとのエッチで十分満足しております。だから、言わないでー」


瑠璃が慌てて妄想世界から帰ってくる。
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