10年越しの再会

ガラガラッ

「…………っっセ、セーフ?!!」

『アウトだアウト。どこをどうしたら10分遅れがセーフになるんだ』

「……ですよね〜」

『放課後居残って資料室の片付けな。はい、決定』

うちの担任は鬼だったのか。初めて知った。
はーい。と返事をし、自分の席に向かった。

『おはよ。』

「っえ?」

いきなり話かけられ、驚きのあまりその場で固まってしまった。

『朝からお疲れやね。いつも遅刻しとるん?』

彼は笑ながら尋ねる。え、あたしもしやバカにされとる!?

「ちっ違うし!今日はたまたまやけん!」

はっ!と思った時にはもう遅かった。

『吉川〜、遅刻の言い訳は後にして早く席に着け』

先生から言われ、しまいにはクラスの女子が瑞稀ちゃんが男子とタメ口で話よる!とか言われる始末。

あたしは急いで席に着いた。


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