EXCAS
 装備は標準でも、動く身体が古くては劣る。それを覆すはパイロットの技術のみ。
 しかし水上亮太に、そこまでの腕があるとは思えない。
 全く経験がない状態から考えると、彼は確かに才能があった。実戦を経験して一度、既に軍人相当の操縦技術を持っていた。
 だが非感情人情のEXCASと同等になれても勝てはしない。
 一対一の戦闘ならば可能性はあるが、戦争である以上そうはいかない。
 戦争は群体、一つを倒そうが次があり、また次がある。敵も同じ条件、故に彼に勝ち目はない。勝ちはすべてを倒すしかない。極端な話、一人で一軍隊に勝てというのだ。
それほどの力量があるか。如何な天才秀才であろうと不可能。
 ならば亮太は何をする。恨み憎しみで敵に立ち向かうと。口ではそう言い、実践できているのか。
 答えは否。戦争に参加し、いくつも銃を撃っては外し当てた。
 この場にいて戦う、それが戦争に参加する事。なれば倒す必要はない。
 倒せる敵を倒し、逃げられる時に逃げる。生き延びる事を勝利と認識している。
 正しい選択だ。仇を討つにしても、誰かわからないから殺し尽くす。
 個人に対する復讐ではなく、不特定多数が対象。
 誰かを討つだけでは足りず、敵軍を滅ぼして終に復讐はなる。
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