きらいだったはずなのに!

【茉菜side】


 埋まっている予定といえば、勉強、勉強、勉強で、まだ夏休み三日目だというのに既に気が狂いそうになっていた。


「こんなの終わるわけなくない?」


 補習免除の代わりに学校から出された山のような課題が机の端に山積みになっているのを見るだけで、絶望感でいっぱいになって弱音が口から漏れてしまう。


 おまけに締め切った窓を飛び越えて聞こえてくる蝉のばかでかい鳴き声に、いい加減うんざりする。


「もう、うるっさーい!」


 思わず机を両手で思いっきり叩く。


 これじゃあ集中できるものもできやしない。


 クーラーが効いているから涼しいはずなのに、窓から入る日差しのせいで部屋はなぜか暑いし。


 いらいらはマックスだ。


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