ナツコイ


ユイの困った顔に、ハルキは眉を下げて口にする。



「ノブも……一緒に、三人でどう?」



「ノブくんも?」



「うん…」



「うーん…じゃぁ、行こうかな?」



「そっか?良かった…」



「明日は私バイト休みだし、どこに行けばいいかな?」



「俺が迎えに行くよっ」



「えっ…いーよ、行くよ?」



「でも、俺らの地元愛原は知らないし、
迷うだろ?」



「あー…そっか?」



「気にすんなって」



「うん、分かった」



「じゃぁ…そういうことで、悪いな?バイト中」


「ううん…じゃぁ?」



ユイはハルキにペコッとして、裏に下がる。



すると、お皿を持って下がって来たリュウとすれ違う。



「おぅ、なんだったんだ?ハルキのヤツ」



「あっ…」



「ん?」



ユイはリュウに顔を覗き込まれ、
目をそらす。



「……なんだっていいでしょ?」



「はぁー?なんだよ、それっ」



ユイは一人洗い場に戻る。



はぁー…。



また可愛くない態度とった。



でも、お祭り…。



きっと、サクラちゃんは浴衣なんだろうなぁ。



私はー。



着れないや…。




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