ナツコイ


「でもさっ…」



「…ん?」



「たぶんノブのヤツ…気使ったんだけど思う」



「えっ…」



「アイツ、俺の愛原への気持ち…知ってるから」


「……」



“ 私への気持ち ”



って、やっぱり…あれなのかな?



けど、園田くんにはハッキリ言われたわけじゃないし…。



二人はゆっくりと歩いて行き、夏祭が行われている神社につく。



「ここだよ?」



「へぇー?けっこう大きいねー」



「俺らは初詣もここだよ」



「そうなんだ?」



二人は話しながら神社の中に入る。



「わっ、けっこう出店並んでるねー」



「色々見てみようか?」



「うんっ」



二人は少し間隔をあけて、神社の中を回ることに。



ユイはふと周りを見渡す。



やっぱり…浴衣着てる人多いなぁ。



そして、チラッと隣のハルキの横顔を覗く。



園田くんも、私に浴衣とか着て欲しかったかな…?



…ないか。




きっと、似合わないし…。




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