ナツコイ
「ごめん…なんか、勝手に落ちてくる…」
そんなユイを、ハルキは思わずぎゅっ…と抱きしめる。
「……っ!?」
園田…くん?
ユイが離れようとしても、
ハルキは力強く抱き締め、ユイを離さない。
「……やめて?園田くん…今は優しくしないで?」
「なんで…?」
「気持ち…転がっちゃうよ…」
「いいじゃん…」
「ダメっ…園田くんを傷つけるだけ」
「俺は…構わないよ?」
「えっ…?」
ユイはハルキの顔を見上げる。
するとハルキは、少し力を緩めてユイを離す。
「……リュウじゃなきゃ、ダメか?」
「…えっ…」
「俺じゃ…ダメか?」
「園田くん…」
「やっぱり、今日改めてわかったよ?
俺…愛原のことが……好きだっ」
「……っ」
「…本気なんだ…」
「…私…」
ユイはとまどって、うつむく。