理論と刀と恋の関係。
。₀:*゚✲゚*:₀。




はー…。



肝が冷えるというのは、こういうことを指すのだろうか。



(あー、ヒヤッとした)



彼女が芹沢さんの前に出て行ったときは、もうどうしようかと思った。



まあでも、あのとき自分は何も出来なかったのだから、偉そうなことは言えない。



近藤さんと土方さんがどうにかしようとしてくれていたけれど、正直あの状況では何も出来なかったと思う。



かなり微妙ではあったけれど、芹沢さんは彼女を認めてくれたみたいだし…今回は彼女の勇気に救われたと言ってもいいだろう。



ただし…



(今回は吉と出たから良かったけど、これから先何があるかは分からない、きちんとお灸を据えておかなきゃね…)



そう思って彼女を見れば、ばっちりと目があった。



毎度毎度の事ながら、この子がさっき芹沢さんと対峙していたのは信じられない。



(黙ってればただの女の子なんだけどなぁ)



剣を持ちたいと言ったり、異国語を知っていたり…さらには度胸もあるときた。



「……」



「……」



「…はぁ」



なんだか怒る気が失せてしまって。



「部屋に戻りましょうか」



僕は彼女にそう言うのだった。
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