太陽のあいつ《完結》
渋谷駅から、
少し離れた雑居ビルが立ち並ぶ路地裏に、
行き着けのクラブがあった。


高1の夏から来ているから、
もう一年が経つ。


サオリと付き合ってからは、
月に一回程度しか来ていない。


でも彼女がいないときは、
ここでいつも女を引っ掛けてお持ち帰りしていたっけ…。



入り口のドアを開け、
地下に下りて行くと
聴こえて来る音楽に胸躍るものがあった。


扉を開けた瞬間、
脳に響くような爆音が俺の細胞を掻き立てた。


店内は土曜日とあって、
人も多く、踊りまくっている奴ばかりだ。
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