《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
屋上に着いた二人。

弘樹は山下課長から、少し離れた場所で煙草を吸い始めた。

吹き付ける熱風が弘樹の苛立ちを募らせる。

屋上に設置されたベンチに腰を下ろす山下課長。

優しい眼差しで、弘樹の背中を見つめていた。



流れる時間…



一本目の煙草も吸い終わり、二本目をくわえた。

火を点けるか、点けないか…

ライターを触り、カチカチと音を鳴らす。

気持ちが焦っているのか、落ち着かない弘樹。

そんな中、静かに口を開いた。

「子供たちは元気か?」
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