《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
弘樹の家は三階にある。



一段、一段、階段を登ると同時に胸の高鳴りが速くなる。

それを抑えようと、大きく深呼吸をする英美。

家の前に着き、さっきよりも鼓動は速くなり、頭が真っ白になる。

自分を落ち着かせる為、英美は大きく息を吸い、そしてゆっくり吐いた。



弘樹は一度、英美を見てから玄関の扉を開けた。



開けると同時に一人の少年が飛び出していった。

その少年は英美を一瞬、睨みそのまま階段を駆け下りどこかへ行ってしまった。
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