冷たい彼は旦那さま


「照れてねぇー!!」


なんて大地は言ったけど、耳まで真っ赤だ。


急に大地に触れたくなって手を伸ばそうとした時だった。


「遥」


彼の声で名前を呼ばれたんだ。


ビクッと体が揺れた。


「翼、さん……」


「サツキが帰るんだ。そこをどいてくれない?」


「あ……」


翼さんの後ろにはサツキがいた。

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