冷たい彼は旦那さま


耳元に聞こえる大地の声が、胸の奥へと届く。


近い距離の大地の声は少し落ち着かない。


「遥の為だったら、何でも出来るって思った。俺がこの子のことを絶対に幸せにするって決めたんだ」


「……うん」


大地の寂しそうな声。


初めて聞く、大地の声は私を切なくさせた。


「遥……。アメリカに行かないでくれ。ずっと、俺と一緒にいてくれよ……」



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