冷たい彼は旦那さま


「っふ…んんっ…」


下唇を挟むような焦らされたキス。


全身の血流が逆流きてしまいそうだ。


「っは」


唇が離れたとき、翼さんは勝ち誇った表情だった。


「な、ななな、何するんですかっー!」


「いや、こんな可愛い彼女が隣に居たらキスしたくなるじゃん」


「う、え、ええ?」


「可愛い彼女」


「あ………」


もしかして、さっきの会話を聞いて?


泣きそうな私を見て?



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