冷たい彼は旦那さま
「遥、お腹すいてない?何か食べる?」
「いえ、大丈夫――…」
私の言葉を遮るようにグーっとお腹が鳴った。
「……何か食べる?」
声を押し殺して笑っている翼さん。
笑うのを我慢してるのかもしれないけど、全然隠せてない!
「……食べます」
むーっとして言うと、翼さんはポンポンっとまるで子供をあやす様に頭を撫でる。
「ごめん、ごめん。けど、遥が可愛すぎるのが悪い」
そう言いながらも、まだ笑っている翼さん。