冷たい彼は旦那さま


今すぐ私の勇気を返して欲しい。


「もう、しませんっ!」


「あーんより、口移しでしょ」


「!?」


もう言葉に出来ない。


翼さんはきっと、恥ずかしがる私をいじめたいんだ。


楽しんでることなんて、聞かなくてもわかる。


「遥、口移し」


耳元へと近付いた翼さんの声は、私の全身の体温を上昇させた。


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