おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
でもね、私はわかったんだよ。





私がどんなに愛されているか。





私が悲しい時、一緒に悲しんでくれる人がどんなにたくさんいるのか。





きっと…

私はひとりにはならない。






私がどんなでも、手を伸ばしてくれる人がいる。





陽も、花菜も、お母さんも、兄弟も、他の友達も。




私は今、つらい現実にぶつかってるけど……
地獄みたいに暗いトンネルの中にいるけど…




一人じゃないんだよ。






だから、進むことを決めた。





「うん。でも、麻那、つらかったらこのままでいいんだよ。」


そう言ってくれる陽がいる幸せを感じながら、新しい幸せをつかみたい。





「麻那、元気なの?たまには顔を見せにおいで。」


変わらず母の愛を注いでくれるお母さんを安心させてあげたいから。






花菜にはね、1つ、お願いをしたんだ。




「花菜は私の目指す幸せでいて。私が諦めそうになった時、道しるべになるように。」



幸せな家庭を見て、嫉妬とかひがみに心を暗くするんじゃなくて、目指す幸せとして見たいから。




花菜はね。
もちろんって笑ってくれた。





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