少年陰陽師 奥州平泉奇譚
正門前の乱闘──。

どうやら教師の殆どが見ていたらしい。

僕ら(?)がのした連中が普段、「相当なワル」だったようだ。

おかげで、お咎めは一切なし。
僕も八雲もホッと胸を撫で下ろした。


「どうだ、歩けるか?」

件寂円先生が僕に尋ね顔色を伺い、やれやれとため息をつく。

呉前静香先生は、微笑んでグッタリした僕を支え起こした。


呉前……先生!?
えーーーっ!?


戸惑う間もなく、体がフワリと浮いた。


165センチ 45キロ。
高2男子にしては華奢過ぎる僕の体だけど……。


まさか!?
標準サイズの女性に軽々と抱えられるなんて思っても見なかったよ。(>_<)


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