ブレイズ
my dream
あーーーーきーーーーー!

そういって連打するインターホン。

酔ってることはすぐにわかる。

ドアを開けると
むつみは泣いていた。

「やっと報われた」

そう一言だけ言うと
俺に抱きついた。

正直、
倉田とデサイン事務所を立ち上げることに対してむつみはどういう気持ちなのかわからなかった。

あんなに敵視してきて、
倉田に留学の枠もとられ、
体を売って賞をもらっているという噂のたった倉田に腹をたて、
その倉田の作品を見て
そんなはずないとその噂をたてたやつに腹をたてていた。
そんな相手に誘われて、
手につかんだ夢に
むつみは満足しているのか
正直謎だったのだ。
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