白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「話したのっ? 刹那と?」



「挨拶程度だけどな」
 


滝篠は相変わらず平坦な口調だ。




「何か言われなかった? その……」



「『嫌い』ってやつか? 言われなかった。むしろ『よろしく』と言われた」
 



むしろよろしくだと⁉




「うあー、何かムカつくお前」
 



髪を掻きむしった。




「琴吹にムカつけ」
 




……はい。
 

お門違いはわかっているって。



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