続・銀髪姫と不良幹部
「行ってらっしゃい!」


まぁ、行ってくるけど…。


そんなに手を振らなくてもいいのに。


手を振る従業員を横目に、史音の向かい側に座る。


ギィ…っと観覧車が揺れる。


「今日は楽しかったか?」


「うん、楽しかった」


途中ちょーっと嫌なことあったけど、楽しかったのは本当。


史音と出かけられたのも。


本当にいい思い出が出来たと思っている。


お互いが来年からは忙しくなる身だから、今しかつくれない思い出。


だからこそ、今を大切にしたいんだ。


史音もそう思ってくれてるからこそ、私をデートに誘ってくれたんだと思う。


本当、史音には負けちゃうよ。


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