ある男子高校生の恋愛事情
ザー…ザー…
「先輩」
「んー?」
「水道局に怒られますよ」
「んー」
「その、毎回シャワーで悩むのやめてくれますか?」
「んー」
「ダメだ、この人。三井先輩呼んでこよ」
――
いつものコンビニ前
「なんだ、この埴輪みたいなヤツは?」
「この3日はずーっとこんな感じなんですよ。
部活中はいいんですけど、終わった途端に腑抜けになっちゃって。
三井先輩が何とかしてください」
「何でもかんでも、俺に回すなよ」
「正直、僕もう疲れました」
「……分かるけどさ」
「「………はぁ…」」
「おーい山口、どうしたー」
「……告白をしようかと」
「「おお!!」」
「ついに!」
「エンディングが!!」
「どこで、どう、何て言ったら分からない」
「「………………」」
「とりあえず、どこかへ遊びに誘おうかとは思ってるんだけど」
「いいと思うぞ。2人で出かけて来い」
「場所はそんなにこだわらなくてもいいと思いますよ」
「そう?大丈夫かな」
「「問題ない」」