擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~
夏休み前最後のホームルームで浪川先生が生徒達に夏休み時の注意事項などを伝えるが、生徒達が集中できていないのは明白。
今か今かとチャイムが鳴るのを待ち望んでいるようで、体が揺れている。
「それじゃあ、夏休み明けも元気な顔を見せるように。以上」
「きりーつ、礼!」
挨拶をした瞬間、蜘蛛の子でも散らしたように生徒達があちこちに動き始めた。
「雅ちゃん、まったねー!」
「浪川先生、さよならー!」
あからさまな扱いの違い・・・。
先生として認められているよ、と結城君に言ってもらったものの、すぐにはやっぱり割り切れないものだった。