学生結婚しちゃいました


その先輩の優しい声に、陽菜の涙は更に溢れた。


「うん…待ってたよ。」


二人の間には、二人にしか分からない絆がある。

二人の姿を見ているのが辛くて、ソッと帰ろうとした俺に、先輩が声を掛けた。



「松岡くん。長い間ゴメンね。」


相変わらず柔らかい優しい声。


「ホントです。もう少し遅かったら、俺陽菜のこと奪うつもりでした。」


「ありがとう。

でも…陽菜にキスしたのは許さないよ??」


先輩の声が低いものに変わった。



「「//////////!!」」


俺も陽菜も一瞬にして固まってしまった。

先輩…いつから見てたんですか!!



「でも…俺がモタモタしてたから…今回は目をつぶる。

陽菜のこと好きなのは勝手だけど、今度手出したら、俺全力でお前の事つぶしに行くよ?」



そう言ってニヤリと黒い笑みを浮かべた。




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