無口な同期とイチャラブ♡オフィス


好きな人の情報収集。これほど恋する乙女にとって貴重なものがあろうか。

自称“優吾の親友”のジョージはそのポジションを駆使して、見事に風間優吾の個人情報を私へと提供してくれたのだった。

いやあ優秀だよジョージ。あんた探偵とか向いてるかもしれないよ。


「まあ俺、優吾の親友だしね。これぐらい余裕っていうか。あ、りんりんコーヒーおごって」

「もちろん!!」


120円の缶コーヒーで個人情報を売るのは親友だろうかとまともな疑問が浮かんだけれど、まあそんな事はどうでもいい。私は食堂のすみっこの自販機で快くジョージア微糖を買ってきた。

缶コーヒーをジョージの前に置きつつ、再び席に着いてスコッチエッグ定食を食べ始める。


「で?」

「で??」

「肝心なこと聞いてない。優吾の好きな女の子のタイプは?私のこと好きとかキライとか何か言ってなかった?」


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