無口な同期とイチャラブ♡オフィス


「あーこれはやらんと。これは絶対にやらんといかんですよ」

軽快な独り言を口にしながら、私はウキウキとおまじないの準備を始めた。


えーっとえーっと、まずは赤いペンで紙にハートを書いてっと……





翌日。


よくよく考えてみたらさ。

名前呼びって結局、私の言葉次第なんだから、おまじないもへったくれもないよね。


なんて、今更ながらな事を朝礼で斜め前に立つ優吾の背中を見て思う。


ていうか、むしろ優吾に名前呼びして欲しいなー。
『りんか』はいきなり無理かな。友達が呼ぶみたいに『りん』とか『りんちゃん』はどうだろう。『りんりん』は絶対にやだな。

< 90 / 293 >

この作品をシェア

pagetop