今さら恋なんて…
「…す、すご…。朝のちゅーもなしですか?」
守本は青ざめた顔であたしの話を聞いた後、何故だか赤くなってそう訊いた。
「ちゅーとか言うな。…してないよ、そんなこと」
「えー。そりゃぁ、司さん怒っちゃうわけだ…」
「だろ?…何か、めっちゃからかわれた気分…」
「……」
「…マジで分かんない…」
あたしはそう呟くと、席を立つ。
「…守本」
「はい」
「…誰にも言うなよ」
「…あ、当たり前じゃないですか」
守本はピシッ、と背筋を伸ばしてそう言った。
「…ありがと」
あたしはぼそり、と守本にお礼を言うと、休憩室を後にした…。