クールな彼と放課後の恋
稲瀬は、ジュースを一口飲んだ。




「…変わるかな」

「わかんね。でも…俺は素のお前の方が、好きだから」

「…………」


胸がキューっと締め付けられる。


こんなに嬉しいこと言われたの…

生まれて初めてかも…





「だから…その…」


ぐ~~~






お腹の鳴る音がする。

稲瀬のお腹が鳴ったみたい…




「…腹減った」

「そうだね、お弁当食べよ!」


昼休みは過ぎてるし、お腹空いたよね…



ガサガサ…






カバンから、今朝私が渡したお弁当と、コンビニの袋らしきものを出す稲瀬。

そしてその袋から、パンを2、3こ取り出した。





「それって…」

「弁当だけじゃ足りないんだよ」


やっぱり…(汗)


稲瀬のお弁当は、私のよりかなり量増やしてるのに…

恐るべし、男子の胃袋…





ぎゅるるるるるるる~




っ!


すると今度は、私のお腹が鳴った。




めっちゃ、大きな音…

恥ずかしい…
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