幼なじみ。






麻帆にお願い事をするように言った。





「空から見守っていてくれてたら、頑張れる気がする。どんなに分厚い壁があったって」






社会人になって、辛いことも悲しいこともいっぱいある。





だけど、麻帆が見守ってくれているんだ!って思うと元気が出て頑張れる。





だから、ずっとずっと見守っててよ。






「あ、そーだ。この前、立花とあったんだ。その時に『麻帆に渡して?』って言われてたやつ」






ガーベラの花だった。





麻帆に希望を与える花だっけ?





この花のおかげで死にかけていたあたしを救ってくれたんだって・・・・





2日前くらい。






立花から呼び出しがあって、待ち合わせ場所に行った。





『おぉ、立花』




『あ、岡本!あのさ、これ、麻帆に渡しておいてくれない?あたし、なかなか行けないから・・・麻帆の家に。だから、お願いね?』





『あぁ・・・・』





『こんなことで呼び出してごめん!じゃーね?』





『あぁ』





そう言って渡された。





「麻帆。麻帆は簡単に忘れることができないほど、大切で大きな存在だったんだな?」





俺の心の中でもそう思っている。





「忘れられるのが怖い、とか思うなよ。大丈夫だから。みんな覚えていてくれているから」







もし、1人が忘れてしまっていたとしても、俺は絶対に忘れない。






「忘れてたまるか!」









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