ゆとり社長を教育せよ。


「ん、み、つる……」


スカートもその中身もいつの間にか床に落ちていて、彼の指にあらゆる悪戯をされた私の身体はすっかり準備万端。

でも――――せっかく繋がり合えるなら、こんな体勢じゃなくて。

そう思った私は荒い呼吸を整えながら、彼の方を振り返って言う。



「充の……顔、見たい」


すると、ぎゅうっと私を抱き締めた彼が、内緒話のようにささやく。


「俺も、そう思ってたトコ」


ふわりと身体が宙に浮き、うわぁ、お姫様抱っこ!とトキメいている間にそっと下ろされたのはリビングの広いソファの上。

充は中途半端にはだけていたワイシャツを脱ぎ捨て、私の上で膝立ちになるとズボンのベルトに手を掛ける。


そこを凝視するのは恥ずかしすぎるので、ほどよく筋肉のついた彼の上半身をたどって視線を上に移動させると、彼は小さく舌を出しながら目を細め、私を完全にロックオンしていた。

い、色気が……ちょっと尋常じゃないって!

落ち着け美也! 相手は年下!


「美也」

「は、はい……っ」

「? なんで敬語? ……ああ、社長と秘書プレイ?」


クスリと笑った彼は、私の上に覆い被さりぴとっと素肌の胸をくっつけてくる。


「ちっ……違うわよ! ちょっと、やり方忘れてるって言うか、緊張してるって言うか……」

「可愛い」

「だ、だから、そういうこと言うと余計に……!」


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