私んちの婚約者
*
その日の夕食は、なんだか変だった。
……変なのは、私だけだけど。
愁也と囲むテーブルはなんだかひどく落ち着かなくて、でも嫌な緊張じゃないんだけど。
どうしていいか分からない。
「何、食べないの?梓」
愁也が箸の止まった私を見て言う。
『珍しい、雨かな』なんて一言は余計だ。
「うん……」
「じゃあちょうだい」
彼はテーブルの向こうから、あーん、と口を開ける。
……あなた、いくつですか?
半分呆れながらも、私のお皿の唐揚げを、愁也の口に放り込んでやろうとして。
まともに正面から、彼の顔を見てしまった。
うわ。何この男。
か、可愛いんだけど。
やば、顔熱い。
うわわわわーーーー。
「受け取れぇぇっ!!」
唐揚げを、
その口に、
投げ込んだ。
「……梓、あんたには食べ物すら凶器なわけ?」
やっぱり、い、痛かったよね、すんません。
食べ物を粗末にしてはいけません!わかってる!でも耐えられなかったのおおお!!
その日の夕食は、なんだか変だった。
……変なのは、私だけだけど。
愁也と囲むテーブルはなんだかひどく落ち着かなくて、でも嫌な緊張じゃないんだけど。
どうしていいか分からない。
「何、食べないの?梓」
愁也が箸の止まった私を見て言う。
『珍しい、雨かな』なんて一言は余計だ。
「うん……」
「じゃあちょうだい」
彼はテーブルの向こうから、あーん、と口を開ける。
……あなた、いくつですか?
半分呆れながらも、私のお皿の唐揚げを、愁也の口に放り込んでやろうとして。
まともに正面から、彼の顔を見てしまった。
うわ。何この男。
か、可愛いんだけど。
やば、顔熱い。
うわわわわーーーー。
「受け取れぇぇっ!!」
唐揚げを、
その口に、
投げ込んだ。
「……梓、あんたには食べ物すら凶器なわけ?」
やっぱり、い、痛かったよね、すんません。
食べ物を粗末にしてはいけません!わかってる!でも耐えられなかったのおおお!!