愛されオーラに包まれて
うぅ…腰が痛い。

起き上がったら鈍い感覚。

すると、後ろ手を引かれて再びベッドに寝かされた体制。

『ダメ。まだ起きちゃダメ』
「起きてたの?」
『お前が勢い良く起き上がるからだろ』
「ごめん…ん…」

私が謝り終えるか終えないかのところで泰河は私の唇を自分の唇で塞いだ。

長いキス。
昨日あれだけシタのに…

唇が離れると、

『おはようのキス。ごちそうさま』

泰河はそう言うと、私の体を引き寄せて腕枕をした。

外はすっかり明るい。
互いに昨夜の余韻で何も着ていない。

『昨日は、どうだったの?清水のこと』

泰河が聞いてきたので、昨日の話をした。

『…専務の娘ねぇ。育ちがワガママだけど、やりたいことがあるのはいいんじゃねぇ?』
「結局、局長がまた助けちゃった」
『でも、これからじゃない?五部でどれだけ頑張れるかは、清水のポテンシャルにかかっているよ。俺たちは、あとは見守るだけ』
「うん。泰河こそどうだったの?」

昨夜、泰河は何時ごろ帰ってきたんだろ?

『昨日の話?まぁ、改めて考えさせられたよ』
「何を?」
『人の恋バナを聞くとさ、自分に置き換えて、遥香がその場にいないのに、愛しい気持ちが強くなるんだな』

そう言うと、泰河は私の方に体を向け、右手で私の頭を撫でた。
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