愛されオーラに包まれて
あの局長?

「凄く私は意外に思ったんだけど」

局長は、すごぶる誠実そうなイメージ。
爽やかで、仕事熱心で、部下の話をよく聞いてくれる。

最初のころは、スマートにクールな仕事をするのかと思っていた。

ここ数ヶ月関わって、局長の仕事の仕方は、いい意味で泥臭い。
強引なところもあったり、部下の味方をするために、自ら悪者になったり。

「次期社長となる人にしては、結構フランクかも」
『そのフランクな中に、自分の仕事に対する絶対的な自信が見えるんだ。その自信って、どこから沸いてきて、強固なものにしてると思う?』

さぁ、はて、何でしょ?

『猛烈に、誰かに愛されてるんだろうな。そう言う男は、その女性によって、男が磨かれるもんだ』
「あ、もしかして、愛されオーラ?」
『愛されオーラ?あぁ、この間金澤が言ってたやつか』

泰河は"フフッ"と笑った。

『"愛されオーラ"って、金澤らしい表現だなぁ。まぁ、俺も言いたいことは同じだな』
「局長は間違いなくカノジョがいるってことかな」

『カノジョじゃなくて、意外と奥さんかもよ』
「うそぉ!生活感ないよね」

私達も、"愛されオーラ"が出せるようになるのかな。

泰河からそれが出てくれたら、浮気防止になる?

なんちゃって。
< 96 / 345 >

この作品をシェア

pagetop