タイトル
駅で
宗太くんは騒がれていた。
それはそこに
人だかりかできるほどに。
『美人薄命』
本当にそうなのだ。
弱々しいほど
背が高く細い身体。
優しさが滲み出るくらいの
笑顔と立ち姿。
もう
声にはできないけど、
彼の気持ちは伝わる気がした。
弱々しく
儚いと言っていいほど、
大きくて小さい光。
「…宗太くん」
引かれる手を
強く握った。
それに気づいて
私を上から見た。
私たちの差は
大きかった。