もう一度


だいたいなんで先輩達はいるんだろう。

「先輩達こそサボりなんじゃないですか?」

あたしがそう言うと、亜琉愛が隣でオロオロしてるのが分かった。亜琉愛はあまり先輩達と話してないから、緊張してるんだ。

「ざんねーん、俺ら部活入ってないし」

結城先輩がなぜかドヤ顔でそんな事を言った。

「………ずるいですね…」

何も言い返せなくなったあたしはコメントを言って、駄菓子屋さんのドアへ向かった。

「涙、もう行くの?」

亜琉愛が不思議そうに聞くからあたしはうんと答えた。
< 32 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop