冷凍保存愛

「バッタ?」

 よく見れば緑色や茶色のバッタがぎゅうぎゅう詰めに詰め込まれ、もがいていた。

 虫が出てきた瞬間から気持ち悪がる道子とは反対にバッタならなんてことないと、羽都音は近くにたてかけてあったモップの柄を起用に使い、虫かごの蓋をなんとか外した。


「あいつまじ3Kだわ」

「3K?」

「キモイ、汚い、臭い」

「それ可哀想だよ」

「何言ってんの。こんなことされてる私たちの方が可哀想でしょ? せっかくの休みにさっきまで楽しくいい気持ちだったのに今じゃダークな気分じゃない」

「まあ、確かにそうだけど、小堺君ってなんかちょっと怖いね」

「……なるほどね、4Kにしとくわ」

「いや、そういう意味じゃ」



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