その鎖で縛りつけて

素直に、2階にある自分の部屋に行った


「やっぱり、なんだかんだ言ってもここも大きいよね…」


私の部屋のクローゼットには、可愛い服がたくさん並べてあって


ベッドの隣に、あの屋敷から持って来たクマちゃんを置いた


ぎゅっと抱き締めると、まだあの屋敷の匂いがする気がして…


「中川さん、どうしてるかな…
きっと忙しいだろうから、暫く来ないよね」


無意識に頭の中に玲香さんと要さんが出てきて、2人は嬉しそうに抱き合って……
玲香さんは私の方を見て、にやりと笑った

まるで、自慢しているかのように


要さんは自分のものだとアピールしているように


「……関係ないのに」


私はもう、あの屋敷とは離れたから関係ないのに

ずっと、あの2人が頭から離れない





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