初めては君でした
第1章

出会い

「んー、朝?」


カーテンの隙間から、日が差し込んできた。


まだ目覚ましは鳴っていないというのに、日差しで起こされてしまった。


仕方なくベッドから起き上がり、窓を開ける。


今日も1日が始まるんだなぁ...


大原 美柑(みかん)は高校1年生になったばかりの15歳。


あたしの中学時代は、かなり酷いものだった。


1年の時は仲のいい友達ができ、それなりに楽しかった。


しかし、2.3年はほんとにろくでもなかった。


2年連続でいじめにあってしまった。


心の中は、「なんであたしがいじめられないといけないの?」という疑問で埋め尽くされていた。



人なんて、そんな簡単に信じない。


どうせみんな、最後には裏切るの
だから。


友情なんてくだらない。


あたしの心はすっかりひねくれていた。


そして高校に入学した。


暗かったあたしの毎日は、驚くほどに明るいものになった。


気の合う友達もでき、毎日はしゃいで生活している。


最初は誰も信じたくなくて警戒していたけど、今ではとても楽しい。


まあ授業はめんどうなんだけど。









< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop