虹の架け橋
俺は、訳が解らなくなった


“陵”
なんて美桜は、呼んでくれなかった。


ーただ、一回。あの夏の日しか。



「離してくださいますか?」


「…えっ?」

こいつは、誰だ?

何故、“陵”っていうのが、懐かしいと思うほど、愛しくなる?

あの瞬間を忘れてはない。
でもなんとなく、美桜じゃない気がした。


あの日のあの子は、…君?
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