星が瞬く夜に。

変な人、現れました。






「玉井さん、名前、教えてよ」

「・・・どうしてですか?」

「俺、玉井さんのこと気に入ったんだ。
仲良くなりたくてさ」

「本当に変わった人ですね。
私と仲良くしたいなんて」


お姉ちゃんじゃあるまいし。



「で?名前は何?」

「・・・郁美です。
玉井郁美です」

「郁美?
可愛い名前してんじゃん」

「・・・どうも」



あんな両親に名付けられた名前だから、嫌いなんだけどな。




「じゃ、郁美。
その本、題名なんだ?」

「・・・【探偵ユマ】です」

「漫画かよ」



ハハッと苦笑いの榊くん。



「面白いよな【探偵ユマ】。
トリックがよく作られていてさ」

「・・・はい」

「俺も読んだことあるよ。
一緒に語らない?」

「結構です」

「どぉして?」

「私、あなたと仲良くなるつもりはありませんから」

「郁美の気持ちはこの際どーでも良いの。
俺が仲良くなりたいんだから」




なんか俺様っぽい・・・。

1番苦手なタイプだわ。





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