Color
First Color

…恋はいつも唐突にやってくる。


そんなのは迷信だ。

気づいたときに、唐突と思うだけで

本当は気づかないうちに恋してたんだ。


それに気がつくことができなくて。

結果を招いて。


何をしたらいいかわからなくなって。

叫んだ。


泣き叫ぶ俺に誰かが後ろから、抱きしめてきた。


どうでもいい。


罪の重さと悲しさが入り混じって、自分がわからない。


後ろにいるのは女の子だった。


女の子も泣いていた。


彼女は俺を抱きしめて、叫んだ。


「ごめん……ごめんね。あたしがずるい女なのはわかってるっ! わかってるけどっ!! お願い、お願いだから……っ、このままでいさせて……」



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