。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。

*戒Side*






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** 戒Side **




あれから―――と言うのは朔羅が倒れたことを指して、三日が経った。


三日間、朔羅にはバイトを休ませた。


『たかだか日射病ぐらいで過保護だ』


と、本人はプリプリしていたが、彼氏なんだし彼女を心配して何が悪い、ってことで開き直っている。


朔羅が撮った動画の解析は難航していて、響輔も頭を抱えていた。


『タブレットじゃ限界がありますからね』らしいが……


問題を抱えたまま依然解決策は見つからず―――


朔羅の方は三日間、これと言った症状も現れず―――元気に…(いや元気過ぎるほどだけど)している。


こちらの方も今のところ問題なし、のように思えるが。


それでもいつ発症するか分からなくて、俺は未だに朔羅にあまり近づけないでいる。



―――――


――




俺は一人もう何十回目になる電話の録音をイヤホンで聞いていた。


スネークとの通話記録だ。


だがこちらも何のヒントも得られず……


繰り返し繰り返し録音を聞いて、もう台詞の一言一句まで間違わず言えるようになっちまったぜ。


何度目かの録音を聞いているとき、


駅の改札の向こう側に進藤が現れた。


相変わらずへらへらとしまりのない笑顔で手なんて挙げている。


進藤を呼び出したのは俺。


「兄貴っ!お久しぶりっす!!」


進藤は大げさに挨拶して改札を潜り抜けると俺の元へ走ってきた。


久しぶり、と言うほどの間じゃないが―――まぁ小さいことは突っ込まないでおこう。


と言うか一々突っ込むのが面倒だ。


「よ。悪かったな呼び出して」


「いえ!兄貴からの呼び出しならたとえ火の中、水の中っ!」


進藤が目をキラキラさせて勢い込んできて、


こいつなら本当にやりそうだ―――と俺は目を細めた。






「じゃぁさー



悪いけど、俺についてきてくれる?」










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