妹から彼女へ…。
そして、真実は、雄也の携帯に掛けた。

TRRR・・・・。

ピッ!!

『もしもし?』

『雄也?あたし!!』

『真実?』

『うん、今どこにいるの?』

『俺、今お前の家に向かってるとこだけど・・・。』

『え?あたしの家?』

『ああ、話したい事があってさ・・・。』

雄也の『話したい事』。真実は何となく予測がついていた。

『あたしも!・・・あたしも雄也に話したい事あるの。』

『そっか・・・。真実、今どこ?』

『あたし、今横浜から出るとこ。』

『そっか・・・。じゃあ、ちょっとだけ場所移動してくれるか?』

『うん、良いけど、どこに?』

『桜木町・・・。』

『分かった。じゃあ着いたらメールか連絡して。』

『ああ、じゃあ後でな。』

『うん。』

『気をつけて来いよ。』

『うん、ありがと・・・。』

雄也の何気ない言葉が嬉しくて真実は、横浜の街を走り桜木町へ向かっていた。
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